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脈診について

こんにちは。今回は私たちが行っている”脈診“についてお話ししようと思います。

脈診とは、脈の速さや拍動の状態、強弱など脈の性状を診て、臓腑や経絡の異常などを推察することです。臓腑や経絡という言葉は馴染みがないという方もいらっしゃると思いますので簡単に説明しますと、臓腑とは特定の内臓とそれに付随した身体の関連領域の総称のことを言います。関連領域って何?と思われる方もいらっしゃると思いますがこれに関しては東洋医学における五行学説と関連しており、話が長くなってしまうので今回は触れません。シンプルに臓腑=内臓と考えていただいたほうがわかりやすいと思います。次に経絡についてです。
経絡とは、臓腑や皮膚、筋や骨などの組織や器官を連絡し全身に分布することで生理物質の運行や情報伝達を行う通り道とされています。


脈診はこれらの臓腑や経絡の特性や概念を考慮し加えて脈の性状を診て総合的に患者さんの状態を推察していきます。

今回は脈診について話す前段階の臓腑や経絡に関しての説明を簡単にさせていただきました。次回は脈診についてもう少しお話ししていこうと思います。

2020年07月27日

脈診について(2)(脈を診て何がわかるの?)

さて、前回の続きとして脈診についてお話しさせていただきます。
私たちが日々の臨床を行うにあたり必ず患者さんの脈を診ていきます。そうすることにより「先生、どうして私の体の具合がそんなに詳しくわかるのですか?脈を診ることで一体何がわかるのですか?」といった質問を受けることがあります。脈が教えてくれる情報量は多種多様で一言で言いつくせるものではありませんし、それぞれの治療家や流派などによっても何を診るかは様々ですが、当院では脈から一体どんな情報を得ているかの一端をお教えします。これにより当院の治療の特徴をより詳しく理解していただけると思います。


図の中に、脾、肝、腎といった3つの言葉があると思います。これに心と肺といった2つの言葉を合わせて東洋医学的五行という概念を表します。この五行といった概念は(前回のブログとは矛盾する部分もあるとは思いますが)必ずしも目に見える形で実際に存在する内臓を指し示すものではありません。当院ではこの概念を身体の三次元的な歪み具合として認識しております。患者さん自身の自律神経が脈を介してレントゲン撮影でもわからないような繊細な背骨のゆがみに関しての情報を私たちに教えてくれるのです。

2020年08月02日

脈診について(3)

こんにちは。今回も引き続き脈診について少しお話ししていこうと思います。
前回、患者さんの脈から背骨の三次元的な歪みに関する情報を診ているということを書いたかと思います。その中で脾、肝、腎といった言葉が出てきたと思います。今回は脈診でどうやって脾、肝、腎といった臓腑、関連領域の状態を診ているのかについて触れていこうと思います。
私たちが普段診ている脈は橈骨動脈という動脈の部分です。ここを人差し指、中指、薬指の3指で患者さんの左右どちらとも触れていきます。ここで更に片側を3部、左右で計6部に分けて診ます。人差し指、中指、薬指の順にそれぞれ寸口部、関上部、尺中部と呼びます。

そしてこの6部それぞれに対して臓腑が配当されています。

左手
臓腑
部位 右手
臓腑
心包

脈診はこの6部を触り分けることでそれぞれの臓腑やその関連領域の状態を推察していきます。

2020年08月07日

西洋医学と東洋医学の脈の違い

東洋医学において脈の観察をすることはとても重要で、それなしでは治療方針を立てていくこともおぼつかないほどです。            西洋医学で診る脈は主に血圧、心拍数ですが東洋医学で診る脈は前回のブログで解説した寸、関、尺といった3か所に分けられた領域とそれぞれの領域の深さ(深い順に沈・中・浮といいます)を細かく観察します。

図に示すように                                                            ①脈の性質と深さ(と呼びます)                                                  ②脈の進み具合(などと呼びます)                                                 ③脈の径の広がり具合(などと呼びます)                                          これらそれぞれを立体的に把握し治療方針を決定していくのです。 

 

2020年08月21日

運動療法の必要性

こんにちは。今回は運動療法の必要性についてお話ししようと思います。
皆さんの中で部活でスポーツをしている方や、趣味として運動やスポーツを定期的に行っている方がいらっしゃると思います。捻挫や打撲、肉離れなどは代表的なスポーツ傷害と言え皆さんの中でもこれらのケガを経験された方は多いかと思います。これらのケガを負うとまずは痛めたところを保護するために固定をすることがほとんどです。そして痛みが退いて固定期間が過ぎたら失われた機能の回復、リハビリが必要になってきます。よく痛みがなくなった=完治と思われる方がいると思いますがリハビリをせずに競技復帰をすると再発のリスクが高まります。例えば足首を捻挫した人で下の写真のようなくせが残ったまま復帰したらどうなるでしょうか。

足首が安定せず再び捻挫をしてしまうリスクが高まってしまいます。

そこで上の写真のように傷害部位の機能を回復させ再発のリスクを軽減させるために運動療法を行います。

*外傷の場合は保険が使えます。ご相談ください。

2020年08月29日

坐骨神経痛とカイロプラクティック

当院を訪れる患者さんの中で坐骨神経痛という病名を整形外科などで診断される方が多数いらっしゃいます。病院などでリハビリや電気療法を比較的長期に渡られて受けられたにもかかわらず期待した通りの改善が見られなかった方などが当院を受診してくださっています。そのような患者さんに対して当院ではサーモグラフィーを併用したカイロプラクティックにより対応させていただいております。以下は当院における坐骨神経痛に対する施術例です。



坐骨神経痛の多くは支配神経が無理な方向に引っ張られたり締め付けられることにより起こるため、それを解消するためサーモグラフィーやエコーを駆使し、ずれている背骨を矯正することにより改善傾向が見られます。


2020年09月13日

ストレッチについて

こんにちは。今回は運動療法の一つであるストレッチについてお話ししようと思います。
ストレッチというと自宅でも手軽に行える簡単な運動という認識の方も多いと思います。皆さんの中でも普段からストレッチを行っている方もいらっしゃると思いますが、ストレッチもやり方を間違えると体を痛めてしまうことも多々あります。実際に当院でもストレッチをして痛くなってしまったという患者さんもいらっしゃいます。
ストレッチを行う目的として筋肉の柔軟性を向上させて筋肉や関節のケガを予防することが挙げられます。ではなぜケガを予防するストレッチで体を痛めてしまう人が多いのか。それは・・・

① 伸ばせば伸ばすほど効果があると思っている。
② 正しいやり方ではなく自分がやりやすい方法で行ってしまっている。

大体上記の2つが痛めてしまう理由として多いです。
ストレッチで大事なことはどれだけ体を伸ばせたかではなく、リラックスして心地よく伸ばすことです。伸ばそう伸ばそうとすると正しいやり方ではなく動かしやすいやり方で限界まで伸ばしてしまうので筋肉や関節に負荷がかかり、結果ケガをしてしまうリスクが高まります。
ストレッチを行う際の注意点としては、

① 呼吸を止めない
⇒呼吸を止めてしまうとリラックスできないうえに血圧の上昇にもつながる恐れがあります。どうしても呼吸を忘れてしまう方は声に出し て数を数えることをおすすめします。
② 軽い負荷で少し長めに伸ばす
⇒痛みを感じるぐらいに伸ばしてしまうと筋肉はそれ以上伸ばされないようにと緊張してしまう特性があります。これではストレッチの目 的に反してしまいます。ストレッチは、気持ちいいな、少し伸びてるな、ぐらいの感覚の所で20秒ほどかけてじっくり伸ばしてあげまし ょう。

上記の2つを注意してもらえればケガのリスクはかなり抑えられると思いますので普段ストレッチを行っている方やこれからストレッチに取り組んでみようとしている方はぜひ意識してみてください。

2020年09月20日

当院の治療評価について

今回は当院における治療の際のカルテについて少しお話ししようと思います。
当院では主に脈診と背骨のゆがみを観察し患者様の状態を評価しています。
下の図が当院の評価用カルテとその記入例となります。



左の図は背骨のズレ方及びその矯正方向を示しています。ズレ方や捻じれ方は触診とエコーを用いて精密に行っています。
右の図は脈診用のカルテになります。評価は治療前と治療後と行い変化を診ていきます。四角の中の文字はその場所の脈状を示してあります。〇で書いてあるところは脈が強すぎず弱すぎず、また堅すぎず軟らかすぎない、いわゆる平脈というものを示しております。
過去のブログでも書きましたように自律神経が脈を介して繊細な背骨のゆがみを教えてくれます。脈診とエコー観察を併用することでより正確な治療が行えるのです。

2020年10月05日

漢方について

こんにちは。今回は最近勉強している漢方について少し話していこうと思います。
まず始めに漢方とは植物や動物、鉱物などの自然の素材から作られるさまざまな薬効を持った生薬を症状や病態に応じて組み合わせたものです。
漢方処方する際に対する考え方は基本的には東洋医学に準じた考え方であり、気・血・水といわれるものに対して作用します。では気・血・水とは何なのか。皆さんはあまりなじみがないと思いますのでそのあたりを軽く話していきます。
まず気とは、人体を構成し生命活動を維持するものであり生命活動の原動力となります。
次に血とは、脈中を流れる赤色の液体で豊富な栄養分を持ち全身の組織や器官を養っています。
最後に水は、血の素材となったり全身を循環し皮膚や筋肉に潤いを与えたり、汗、涙、唾液などとして現れたりします。また関節や臓器、脳などにも潤いと栄養を与える役割があります。
そしてこの3つの物質は相互に作用しあう関係にあります。



これらの作用を踏まえて患者さんの症状や病態、脈の状態などを診て最適な漢方の提案を考えていきたいと思っています。

2020年10月24日

神経痛に対する評価

今回は当院で主に神経痛に対する治療の際に参考にしているデルマトームというものについて少しお話ししようと思います。
まずデルマトームとは、身体の感覚情報が脊髄のどの位置に至るかを示したものです。文字だけではわかりにくいので下に図を載せます。


例えば頭の後ろ側にピリピリするような感覚があるとすると図ではC2(首の2番目の神経)の領域に該当します。これは首の2番目の神経に何らかの問題がある可能性を示唆していることになります。
このように異常な感覚を覚える部位をこの図と照らし合わせると問題となっている神経及び背骨の位置が予測できます。
以前投稿した「坐骨神経痛とカイロプラクティック」のブログでもご紹介したように、当院では坐骨神経痛の患者さんも多く、カイロプラクティックを用いた治療を行っております。患者さんの症状として感じているしびれの部位や異常な感覚と、このデルマトームの図を照らし合わせることで問題となっている神経及びその根元の背骨を把握することができるのです。
また坐骨神経痛だけではなく手や腕にしびれなどを覚える場合も同様の方法で問題のある場所を絞っていきます。
この方法にサーモグラフィーやエコーを併用することで問題となっている場所を特定し適切なアプローチをすることで患者さんの負担を最小限にしつつ適切な治療を行うことができます。


2020年11月01日

気について

こんにちは。以前のブログで漢方についてお話しした際、気・血・水の概念を考慮することをお話ししました。今回はその中でも気に焦点を当ててお話ししていこうと思います。
まず気の作用についてですが5つあるとされています。それぞれ簡単に説明していきます。


1つ目:人体の成長、発育や生理活動、新陳代謝を促進する働き(推動作用)
2つ目:人体の組織や器官を温め体温を保持する働き(温煦作用)
3つ目:血や水をつなぎ留め、やたらに流失するのを防ぐ働き。正常な分泌や排泄を維持する働き(固摂作用)
4つ目:外からの病原体の侵入を防御する働き(防御作用)
5つ目:各種の変化を起こす働き。飲食物から気を生み出したり、気から血や水を生み出す作用(気化作用)

これら5つが気の主な作用と言われています。
この気と呼ばれる物質が身体中に満ちて正常に働くことで人体を構成し生理活動の原動力
となっているのです。

2020年11月15日

ぎっくり腰について

こんにちは。
今回はぎっくり腰についてお話ししていこうと思います。この時期になると当院ではぎっ
くり腰の患者さんが多く来られます。エコーを用いて観察をするとぎっくり腰になられる
パターンとして

①腰椎のズレによって生じる場合


②仙骨のズレによって生じる場合

③骨盤(腸骨)のズレによって生じる場合


④ ①~③を複合している場合


以上の4種類があります。

症状としましては
① のパターンでは何をしても痛む。
② のパターンでは立ち上がり動作で特に痛む。
③ のパターンでは歩くと特に痛む。
④ のパターンでは常に痛む。
以上のような症状が見られることが多いです。

当院では問診による症状確認とエコー観察、サーモグラフィーを駆使して問題となっている骨やそのズレ方を正確に診て施術しております。
ぎっくり腰や慢性的に腰痛に悩まされている方も一度ご相談ください。


2020年11月22日

気の病態について

こんにちは。以前の投稿で気の作用についてお話ししました。今回は気の病理についてお
話ししようと思います。
まず病態としては大きく2種類に分けることができます。
1つは気の不足による病態。もう1つは気の滞りによる病態です。さらに細かくみていく
と下の図のようになります。



次に症状についてお話しします。
気の不足による主な症状は倦怠感・無力感・めまい・息切れ・汗が出やすくなるなどが挙
げられます。さらに気の不足が深刻化すると胃下垂・脱肛・慢性的な下痢などの症状も出
てきます。
次に気の滞りによる症状はお腹が張るような感覚や痛み・胸肋部痛・抑うつ感などが現れ
ます。また気逆と呼ばれる病態になると怒りやすくなったり頭痛やめまい、喘息が出たり
吐き気を催したりします。
今回は気の病理についてお話ししました。いずれ血や水についてもお話ししていこうと思
います。

2020年12月03日

血について

こんにちは。前回まで東洋医学における気のお話をしてきました。今回からは血というものについてお話ししていこうと思います。
まず血とはどういうものかというと、血管の中を流れる赤色の液体で豊富な栄養分を有しており、気の推動作用を受けて循環し、全身をくまなく滋養している物質が血と呼ばれるものです。
次に血の作用についてです。血の作用は主に滋養と神の維持の2つがあるとされています。ではそれぞれ説明していきます。


①滋養:血は人の体が必要とする栄養物質を豊富に含んでおり、組織・器官の正常な働きは血に滋養されることにより発揮されます。血が満ちていて、全身が十分に滋養されていれば、顔には血色があり皮膚や毛髪は潤いを保ち正常な感覚や運動などを維持することができます。


②神の維持:神とは生命活動・精神活動を支配し統制しているものです。その神は絶えず滋養を受けることにより、その機能を維持しています。そのため血の滋養が不足すると精神・意識などに失調が現れやすくなります。

今回は血の作用についてお話ししました。
次回は血の病理などをお話ししようと思います。

2020年12月26日

漢方薬 補中益気湯について

こんにちは。今回は具体的な漢方を一つ挙げ、その漢方の説明をしていこうと思います。
今回は補中益気湯という漢方についてお話ししようと思います。

補中益気湯は漢方では補剤というものに分類されます。補剤はもともと身体が持っている免疫力を高め、低下した身体の機能を回復させ気力や体力を元の健康な状態に戻すことを目的に処方されます。
補中益気湯は消化機能が衰え、四肢のだるさが著しい虚弱体質の方の食欲不振や胃下垂、感冒、多汗症などに効能または効果があると記されています。
また補中益気湯は、体力・気力が低下して目尻や口角が下がり気味で、肩が落ちかけているような人が寝汗をかくような状態である時に、気力・体力をよみがえらせる目的で処方されます。

今回は補中益気湯という漢方についてお話しました。次回は補中益気湯を構成する生薬についてお話ししようと思います。


2021年01月12日